昔の名作文学の数々が読める青空文庫。
図書館を利用するように、いつでも無料で読むことができるので、重宝している人も多いのではないでしょうか。
そんな青空文庫の書籍たちは、ネットからだけでなく、Kindle端末やKindleアプリから読むこともできます。
そこでこの記事では、Kindleで青空文庫を読む方法や、おすすめの青空文庫作品についてご紹介していきます。
目次
そもそも青空文庫とは?
青空文庫とは、著作権の保護期間が切れた作品や、作者が収録を認めた作品を有志によって電子化し、インターネット上で誰でも無料で読めるようにした電子図書サービスです。
富田倫生、野口英司、八巻美恵、らんむろ・さてぃの四人の呼びかけによって、1997年に開設されました。
設立当初、トップページにはこのような文言が掲げられていました。
電子出版という新しい手立てを友として、私たちは〈青空の本〉を作ろうと思います。
青空の本を集めた、〈青空文庫〉を育てようと考えています。
「先人の遺した“本”という知の財産を人びとの共有のものにしていこう」という理念のもと、青空文庫は活動を続けています。
青空文庫に収録されている作品は、夏目漱石や太宰治、芥川龍之介に宮沢賢治など、誰もが一度は読んだことがあるであろう日本を代表する作家ばかり。
収録作品数は、2020年時点で1万5千作品を超えています。
Kindleで青空文庫を読む方法
Kindleで青空文庫を読むのはとてもカンタンです。
まず、Amazonの公式サイトにアクセスし、「青空文庫」で検索。「作品名+青空文庫」「著者名+青空文庫」などで検索してもOKです。
青空文庫の人気作品がズラッと表示されるので、読みたい作品のページに入り、「購入する」を選択します。
AmazonアカウントとKindle端末が連携されていれば、自動でダウンロードが開始されます(連携されていなくても、Kindle端末から手動でダウンロードも可能)。
手続きとしては有料Kindle作品を買うのと変わりませんが、青空文庫作品はもちろん無料です。
Amazonの購入履歴には残りますが、代金を請求されることはありません。
惜しむらくは、Amazonだと青空文庫作品の検索がしづらいのが難点ですね。
著者名別や作品名別などで一覧表を見ることができないため、「読みたい本は決まってないけど、青空文庫作品から選びたい」というときに不便。
そんなときは、青空文庫の公式サイトで著者名別、作品名別で検索してから、Amazonに移動してダウンロードするのがいいかもしれません。
ちなみに、すべての青空文庫作品がKindleで読めるわけではないので注意してください。
主要な作品はかなり網羅されていますが、一部の青空文庫作品はまだKindle版が出ていません。
Kindleで読めるおすすめの青空文庫作品
『こころ』夏目漱石
この小説の主人公である「先生」は、かつて親友を裏切って死に追いやった過去を背負い、罪の意識にさいなまれつつ、まるで生命をひきずるようにして生きている。と、そこへ明治天皇が亡くなり、後をおって乃木大将が殉死するという事件がおこった。「先生」もまた死を決意する。だが、なぜ…。
「BOOK」データベースより
『人間失格』太宰治
徹底した自己破壊、人間に対する絶望…。内面の真実を探究し現代人の孤独を浮き彫りにする、最後の自伝的作品。
「BOOK」データベースより
『羅生門』芥川龍之介
大正期に活躍した「新思潮派」の作家、芥川竜之介の代表的な短編小説。初出は「帝国文学」[1915(大正4)年]。短編集「羅生門」[阿蘭陀書房、1917(大正6)年]に収録。羅生門の下に佇んでいる「下人」が死体から髪を抜き取っている「老婆」と出会う話。芥川文学の原点として注目されており、高校国語教科書に現在も採用されている。原典は「今昔物語集」巻二十九第十八とされる。
内容紹介より
『銀河鉄道の夜』宮沢賢治
大正~昭和期の童話作家、詩人である宮沢賢治の童話。代表作の一つ。賢治の死後発見された未稿定作品。初出は「宮沢賢治全集」第三巻[文圃堂、 1934(昭和9)年]。ケンタウルス祭の夜、ジョパンニはカムパネルラと銀河鉄道に乗る。カムパネルラは消えてしまい、ジョパンニだけが目覚める。ジョ パンニの旅が、ブロカニロ博士の実験によるものだったという形態の作品。
Amazon内容紹介より
『ドグラ・マグラ』夢野久作
精神医学の未開の領域に挑んで、久作一流のドグマをほしいままに駆使しながら、遺伝と夢中遊行病、唯物化学と精神科学の対峙、ライバル学者の闘争、千年前の伝承など、あまりにもりだくさんの趣向で、かえって読者を五里霧中に導いてしまう。それがこの大作の奇妙な魅力であって、千人が読めば千人ほどの感興が湧くにちがいない。探偵小説の枠を無視した空前絶後の奇想小説。
「BOOK」データベースより
『蟹工船』小林多喜二
日本のプロレタリア文学の代表的な作家である小林多喜二による最も著名な小説。初出は「戦旗」[1929(昭和4)年]。蟹工船の内部で、酷薄な労働条件に苦しむ労働者群が、集団として自覚し団結、闘争に立ち上がるまでを描く。プロレタリア文学の金字塔として、複数の言語に翻訳されるなど国際的評価も高い。
Amazon内容紹介より
『怪人二十面相』江戸川乱歩
―ロマノフ王家の大ダイヤモンドを、近日中にちょうだいに参上する 二十面相―ゆくえ不明だった壮一君の、うれしい帰国のしらせとともに、羽柴家に舞いこんだ予告状。変装自在の怪盗は、どんな姿で家宝を盗みに来るのか。老人、青年、それとも…。怪人「二十面相」と名探偵明智小五郎、初めての対決がいま始まる。
「BOOK」データベースより
『檸檬』梶井基次郎
大正から昭和期の作家、梶井基次郎の短編小説。初出は「青空」[1925(大正14)年]。肺を病んだ“私”は、果物屋の檸檬を手にすると妙に落ち着いた。好きな丸善の本屋へ行ってみようという気にもなった。いざ行ってみるとまた不吉な魂が頭をもたげくる。ふと“私”は思いつく。檸檬を画集の上においてみる。まるで爆弾のようではないか。簡潔な文章で描かれた鮮やかな檸檬は年月が経ても色褪せることはない。
Amazon内容紹介より
まとめ
Kindleで青空文庫を読むのはとてもカンタン。
- Amazonで「青空文庫」「○○+青空文庫」で検索
- 「購入する」を選択
- ダウンロード開始
の手順で、すぐにでも読み始めることができます。